残念ながら住宅の業界には手抜き工事や、法外な工事費を請求するような悪質な業者が少なくないようです。
以下の表は独立行政法人 国民生活センターが運営している情報ネットワークであるPIO-NETに寄せられたリフォーム工事に関わるトラブルの相談件数です。
年度 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 |
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相談件数 | 6,403 | 6,496 | 7,295 | 6,870 | 6,795 |
なかなか減らない傾向にあるようです。
弊社は雨樋の架け替えや金属屋根のリフォームを業務としておりますが、屋根の上は普段はお客様から見えないこともあって悪質な業者に狙われることが多く、稀ではあるのですが、「ちゃんとした工事をしているだろうか」と疑われてしまったこともあります。
ここでは前述の国民生活センターなどで挙がっている悪質な業者の手口をご紹介いたします。
主婦だけ、お年寄りだけの世帯に飛び込み営業で来る
今すぐ工事しないと危ないなどと不安を煽り、急いで契約したがる
こういった傾向にあるようです。訪問販売の全てが怪しいわけではありませんが警戒した方が良いようです。見積もりを取った上で、ご家族と相談し、内容を確かめてから決めてください。
ちなみに弊社では訪問販売はいたしておりません。お客様からご相談を受けてから動いております。
以下、PIO-NETに掲載されていた事例です。
手抜き工事以外にも強引な形で契約を迫り、相場より高い金額の工事をする、ということもあるようです。
事例1
「近所で工事をしているのであいさつに来た」と訪ねてきた男性から、「お宅の屋根の鬼瓦が傾いているのが気になっていた。隣の家に落ちると大変だ。今なら残っている漆くいを使って千円で直してあげる」と言われ、千円ですぐ直してもらえるなら、と修理をお願いした。作業終了後「瓦が浮いている。このままだと雨漏りするので屋根全体を工事したほうがいい」と言われ、雨漏りしたら大変だと慌ててしまい、約20万円の工事の契約をした。
事例2
「隣の家の工事をするので足場を借りたい」と業者が来た。うちの屋根に上がり、「古い」「雨漏りがする」と屋根工事を勧誘された。初めは断ったが、「瓦を留めている土が流れて家が壊れる」などと1時間近くしつこく言われ、病院に行く予定で時間も気になったので、工事合計23万円の書類に署名した。後で、隣は工事の勧誘を断っており、「足場を借りたい」はウソであることが判明した。
事例3
娘の私が1ヵ月ぶりに実家を訪ねたところ、屋根が新しくなっていた。事情を聞くと、突然、業者が来て「今、無料で耐震診断をしている」というので診断を依頼した。その結果「このままでは地震のときに瓦が落下し、近所に多大な被害が及ぶ。工事は割引のできる今しかない」と業者に勧められた。
突然の訪問以外にも、
必要以上に不安を煽る
この2点は特に気を付けた方がよさそうです。
急がずに落ち着いて複数の業者から見積もりを取ろうとすると詐欺グループの仲間がやって来てより高い見積もりを見せて格安であることを強調する、というケースもあったようです。
業者がどこから来たのか、いつから存在するのか、そういった所も確かめた方が良いようです。
このページでは今後も屋根リフォームに関する消費者トラブル事例を挙げていきたいと思います。